中国ではタブーなプレゼント。
文化を知らないと「逆効果」になるかも。
この機会に勉強しておこう!
中国人にあげるプレゼントって何がいいのかな?
中国にはタブーなプレゼントがあるって聞いたような…
中国語を学習した人は1度はこの件を耳にしたことがあるかもしれませんね。
そうなんです。中国文化にはタブーなプレゼントが存在します。
そこで今回は「中国でNGなプレゼント」を紹介するので勉強していきましょう。
初めて聞いたと言う人も覚えてってね!
それでは早速>>>
- 中国でタブーなプレゼント7つ
- 中国人にタブーなプレゼントを贈るとどうなるのか
中国でタブーなプレゼント
早速本題の「中国でタブーなプレゼント」を紹介していきます。
見てもらうと分かりますが、なぜNGなのか?理由は共通している場合も多いです。
時計
中国では時計をプレゼントするのはNGです。
これは中国語が関係しています。
中国語で「時計を送る」は以下のように言います。
時計を贈る:送钟(sòng zhōng)
これは中国語の「送终(sòng zhōng)」と同じ音です。
この送终は「人の最後をみとる」と言う意味です。
つまり、
時計を送る(送钟)は人の最後をみとる(送终)と完全同音で死を連想させるから不吉という事なんですね。
ですので中国で時計をプレゼントするのは控えましょう。
ちなみに時計がダメと言ったけど、腕時計だけは別なんです。
腕時計の中国語は「手表」であり、普通の時計とは異なるので「送终
」を連想させないからです。置き時計、掛け時計はNGです。
傘
傘は中国語で雨伞(yǔsǎn)と言います。
この伞という音は中国語の散る、散らばるという意味の「散」を連想させます。
こちらに関しては伞は(3声)、散は(4声)なので声調は異なりますが、やはり似ているからNGと言う風習になります。
傘を送りたいと言う際もグッと我慢する必要がありますね。
「声調ってなに?」「声調が上手くできないんだよなぁ…」などと言う方は声調のコツについてまとめたこちらをご覧ください。
梨
梨は中国語で梨子と言います。
この梨と言う音は離れるを表す「离」と同音です。
离は「离别」や「分离」などとにかく「別れる」と言う意味合いを持ちます。
これをプレゼントで渡すと言うのはもうお分かりですよね…?
そうです。
- 「あなたとは付き合っていたくないです。」
- 「離れてほしいです。」
など、恋人関係に限らず友情においても、とにかく「あなたとは関わりたくない」と言うことを連想させます。
意味を知らずに梨をプレゼントしたら…
と思うとなんだか冷や汗かいちゃいますね。
靴
靴は中国語で鞋子と言います。
と紹介したものの先ほどまでとは変わり、靴は発音が似ているからなどではありません。
こちらは単純に靴をプレゼントすることで
- 「これを履いてどっかにいきなさい」
- 「靴を履くことで逃げれる」
と言うような言い伝えがあるからです。
靴そのものが逃げていくことを連想させるんですね。
気をつけましょう。
鏡
中国人って日本人が思っているよりも数倍想像力が豊かです。
鏡ってちょっと落としたり、ぶつけたりしたら割れちゃいますよね。
この割れたり、ヒビが入ったりすることが友情や人間関係にも置き換えられます。
割れ物をプレゼントすると言うことは…?って言うように連想されてしまうんですね。
あまり鏡を送る習慣は日本人でもないかもしれませんが、気をつけておきましょう。
ハンカチ
日本ではハンカチをプレゼントするのはむしろ一般的とも言えるのではないでしょうか?
これが打って変わって中国ではNGなんです。
なぜかというと中国でハンカチは「涙を拭くもの」と言うイメージが圧倒的に強いからなんですね。
つまり「悲しい出来事を招く」のを連想させるんです。
どうですか?中国人の想像力って豊かですよね。
緑の帽子
帽子の中でも「緑」の帽子は特に絶対NGです。
なぜなら中国語の「戴绿帽子(緑の帽子を被る)」と言う言葉は単純に帽子を被ると言う意味以外にも、隠された裏の意味があるからなんです。
戴绿帽子の隠された意味
妻を寝取られた男(浮気された男、不倫された男)
驚きですよね?なんで!?と言った感じじゃないでしょうか?
裏の意味を知ってもらい分かる通り男性に対してNGなプレゼントです。
なぜ「緑の帽子を被る」が妻を寝取られた男(不倫された男)を意味するのか
古代中国の逸話が元になっています。
めーちゃくちゃ簡単に紹介します。
昔々ある夫婦がいました。
バリバリ働く夫は出張で忙しく、専業主婦の妻は常に寂しさで溢れていました。
そんな妻はある日、夫の出張中に商人と浮気をします。
商人は1度ものにしたチャンスを逃すまいと、その後も妻の家の付近をストーカーのように訪れます。
※旦那がいるかどうか(出張かどうか)確認のため。
そうして1度浮気をした妻と商人は、その後も夫が出張する度に浮気を繰り返すようになります。
そんなある夜、妻と浮気相手の商人が不倫している最中に出張に行ったと思われた夫が突然帰宅します。
とっさに隠れ、結果的にバレなかったものの妻は知恵を絞りある対策をします。
それは商人が売っていた「緑色の布を買い、緑色の帽子を作り、それを出張の日の旦那に被らせることで、旦那が今日から出張だと言うサインにする」と言う対策です。
こうして手編みのプレゼントをもらった旦那は「出張行ってきまーす!」なんて風にとても喜んで出かけるようになりました。
そんな喜ぶ旦那を皮肉に妻と商人は浮気を繰り返すのでした。
めちゃくちゃ皮肉な話ですよね。
この逸話から男性に緑の帽子をプレゼントするのは「馬鹿にしているような行為」になります。
特に女性の方々、中国人男性にプレゼントを贈る際は気を付けてくださいね!
日本のある大手企業:H社のお話
実は少し昔、「中国で緑の帽子がNG」と言うことを知らなかった日本企業のH社が問題になったことがあります。
この話について少し触れます。
H社は日本では誰もが知っている超大手企業です。
そんなH社は日本のみならず海外での展開も目指し、中国に進出していきました。
現地での生産のため、大手の力を活かし数々の工場を建てていきます。
しかしあろうことか、現地の中国人労働者に対して制服の帽子をなんと「緑の帽子」を指定してしまったのです。
そのため現地の中国人労働者たちから猛反発を受け「青色の帽子」が指定の制服となりました。
大手企業といえども初進出で中国文化には詳しくなかったんですね。
猛反発とはボイコットレベルのようなものだったそうです。
ビジネスをする上で現地の文化を理解することがいかに大事か分かりますよね。
ちなみに宅急便で有名なクロネコヤマトは日本では緑の帽子を被っていますよね?
中国ではベージュの帽子を被っています。
これはもちろん中国で緑の帽子がNGだからです。
中国人にタブーなプレゼントを送るとどうなる?
タブーなプレゼントは分かったよ。
でも送ったら一体どうなっちゃうの!?
そうですね。万が一送っちゃったら…
どうなるのか説明していきますね!
ここまで見てくれた皆さんならまさかタブーなプレゼントを送ることはないと思いますが(笑)、実際にプレゼントしてしまったらどうなるのか気になりますよね?
江蘇省の中国人に聞いてみました。
するとこんな答えが。
中国人にタブーなプレゼント送っちゃったらどう思うの?
せっかく用意してくれたんだからなんでも嬉しいよ
はい、あれっ?
って思った人ーーー?
「全然話が違うじゃん!」と。
そうなんです。
中国文化においてはタブーがあるものの人としてやっぱりプレゼントを貰うと言うのは嬉しいみたいです。
よくよく考えてみると日本でも同じではないですか?
特に若い人を中心に「マナー的に良くないけどやっちゃうよね〜」みたいなことありますよね。
中国でも同じで特に若い世代ではこう言った文化は薄れつつあります。
特に外国人相手には気にせず喜んでくれることも多いはずです。
とは言え人によりけりだったり、男性に緑の帽子を送るのは本当にNGだったりするので気をつけましょう。
また、ビジネスでは違ってくるはずです。
ビジネスでもある程度は許容してくれると思いますが、「ちゃんと勉強してくれていないなぁ」と言うように感じるはずです。
下手したら別の企業にビジネスチャンスを取られてしまうかも?
いずれにしてもちゃんと知っていれば損はしないので気をつけましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
まとめです。
中国でタブーなプレゼント
- 時計
- 傘
- 梨
- 靴
- 鏡
- ハンカチ
- 緑の帽子
中国人にタブーなプレゼントを送ってしまうと
- 若い世代を中心に普通に喜んでもらえることも多い
- 中には本当に怒る人もいるかも
- 時代の変化と共に文化は薄れつつある
以上です。
外国人と関わるならやっぱり現地の文化を知ることは大切だと感じてもらえたのではないでしょうか?
もし、中国人にプレゼントを贈る機会がある時は今回の記事を思い出してみてください。
それではまた!