
端午節ってたまに聞くけど実際なんなの?

端午節と端午の節句って同じ?なんか違うの?
毎年6月頃になるとニュース番組でも「端午節」の映像が流れていたりしますよね。
でも実は「端午節ってなんなの?」って人、多いんじゃないでしょうか?
今回は「端午節」についてわかりやすく簡単に解説していきます。
それでは早速>>>
- 端午節について
- 端午節と端午の節句の違い

中国や台湾の「端午節」とは?

テレビやネットニュースで「端午节」を目にしたことはあると思います。
端午節は古代中国の屈原と言う人物を弔う日です。
彼の命日です。
彼は愛国歌の詩人なので端午節は言わば『愛国の日』とも言えます。
その他にも、5月は季節の変わり目でもあり寒暖差が激しく、風邪や病気が流行りやすい時期でした。
そう言った背景もあり、無病息災を願う日としても機能しています。
端午節の時期
中華圏の端午節は旧暦の5月5日に行われます。
新暦で表すと6月のどこかにあたります。
日本の「端午の節句」は新暦の5月5日なので別日ですね。
「端午」の意味
ところで「端午」と言う言葉はなんなんだ?って思いますよね。
この言葉がわかりやすい言葉だったら簡単に「何を祝う日なのかわかる」のに、意味不明な言葉なので難しくしています。
端午の「端」は「はじめ」を意味しており、「午」は干支の「午(うま)」を表しています。
これだけだとまだわかりづらいですが、昔は暦を干支で数えており旧暦では5月が「午(うま)の月」に相当します。
その午の月の端(はじめ)に祝うから『端午』になるわけです。
簡単に言うと、祝っていた日程が端午だったから端午節になっただけです。
端午節の起源・由来

端午節の起源はおよそ2300年前の中国春秋戦国時代にまで遡ります。
途方もなく昔ですね。
この時代を生き抜いたのがそう「屈原」です。
屈原は楚の国の政治家で王様の補助役をになっていました。
ただ補助をするだけではなく彼は外部からの客人対応などの能力も優れており、楚の国において知らない人はいないほどの名声を得ていました。
優れた人物というのは敵が付き物です。
時代を超えてもこの原理は変わらず、優秀で愛国家の屈原をよく思わない人物が少々いました。
この人物たちの干渉により屈原は旧暦の5月5日に川へ飛び込み自殺します。
同時に人気者で多くの人の憧れでもあった屈原を慕う人たちが「屈原が魚などに食べられないよう」川に粽(ちまき)を投げ込みました。
これが端午節に粽を食べる起源です。
端午の節句との違いは?

日本にも「端午の節句」と言う文化があるのは皆さんもご存知かもしれません。
では名前が似ている中華圏の「端午節」とは同じなのか?何が違うのか?
答えは全く違います。
日本の端午の節句は主に子供(特に男の子)の祝日ですが、中国の端午節は説明した通り「愛国」や「無病息災を願う」日です。
決定的なのは中国では6月1日が子供の日に指定されています。
端午節と子供の日が完全に別物なんです。
つまり、子供の日である日本の端午の節句とは完全に意味が異なり別物となります。
しかしながら、古く遡ると日本の端午の節句も中国の端午節が起源とされている説があり、日本で独自に子供の日へと発展していったと言われています。
端午節のお祝いの仕方

中華圏の端午節には日本と同様に粽(ちまき)を食べる文化があります。
昔は「屈原の身体が魚に食べられないよう粽を川に投げ入れた」と説明しましたね。
元々はちまきを投げ入れて魚を屈原の遺体から逸らす目的でしたが、だんだんと魔除けの意味合いも備えるようになり、今では端午節にちまきを食べるのが一般的になりました。
そしてもう一つ、日本の端午の節句とは決定的に違うお祝いの仕方があります。
それは「ドラゴンボートレース」です。
その名の通り龍の形をしたボートでレースをします。
そこで疑問が1つ生まれますよね。

なんで龍のボートでレースをするの?
9割以上の人の頭に同じ疑問が浮かんだと思います。
これも「屈原の死」と関係しており、愛されていた屈原が川へ飛び込んだと聞いた民衆は一目散にボートを出し屈原を探します。
この時に出されたボートが龍のボートだったと言われています。
そうして端午節には「ドラゴンボートで屈原を早く見つけ出す」と言う意味を込めてレースが行われるようになりました。
ドラゴンボートレースではボートを漕ぎながら太鼓を叩くのも、屈原に魚が近寄らないように音で威嚇してるんだよね!
まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。
まとめです。
- 中華圏の端午節は「屈原」の命日。
- 日本の端午の節句は元々古代中国より伝わった文化だとされているが、独自の発展をしていて内容は別物。
- 端午節はちまきを食べ、ドラゴンボートレースが各地で開催される。
以上になります。
今まで端午節が何かイマイチ分かっていなかった人も知ってもらえたと思います。
それにしても数千年を超えて特別な日に指定されている「屈原」はすごい人物ですよね。
中華圏にどれだけの影響を与えているのかは計り知れません。
「屈原と同じぐらい」とはいかなくても愛される人物でありたいですね。
それではまた!
