中国語の会話力をテストしたければこれ!
HSKKについて解説。
特徴、メリット、難易度を知ろう。
HSKにはスピーキングの試験もあるとは聞いたことあるけど、詳しくは知らないなぁ
HSKKって実際受ける必要あるのかな?メリットは?
そもそもスピーキングってどうやって試験するの?
面接みたいな?
中国語のスピーキング試験、『HSKK』を耳にしたことがある人はいるかもしれません。
でも、
- 実際にどうやって試験するのか?
- 受ける必要・メリットはあるのか?
- どのくらい難しいのか?
- まさか面接みたいな形式?
などなど謎に満ちてる部分って結構多いですよね。笑
これらは筆者自身が以前気になっていたことでもあります。
今回はそんな疑問にお答えするべく解説していきます。
それでは早速>>>
- HSKKとは?
- 試験方法
- 特徴・難易度
- HSKKを受ける意味・必要性・メリット
HSKK(HSK口頭試験)とは?
HSKKの正式名称は「汉语水平口试考试」。
その名の通り、「HSKのスピーキング専門のテスト」です。
初級〜高級までの3段階、各100点満点で構成されていて60点以上が合格ラインとなっています。
また、全て録音方式での試験です。
各級位で問題数が違っており、初級は27問・高級はたった6問と初級の方が数は多くなっています。
もちろん難易度は逆になりますが。。。
と、ここまで説明した内容と付加情報を一旦まとめると、以下のようになります。
HSKK試験概要 | 受験料 | 合格点 | 問題数 | 試験内容 |
---|---|---|---|---|
初級 | 5,610円 | 60/100 | 27 | 復唱・聞き取り・読み取り |
中級 | 6,710円 | 60/100 | 14 | 復唱・絵を見て絵について回答・読み取り |
高級 | 7,810円 | 60/100 | 6 | 要約・朗読・読み取り |
面接のように実際に人と会話してテストするのではなく、録音方式と言うところに少し安心感を持つ人もいるんじゃないでしょうか?笑
試験内容の部分はこのままだとイマイチピンと来ないと思うので、この後に出てくる「試験内容」の章にて解説していきます。
HSKKの試験方法
続いて試験方法。
ざっくり言えば先ほど記述した通り「録音方式」です。
ですが、実際にどのようにテストが進んでいくのかはなんだかピンとこないですよね。
それでは「実際にどのようにテストが進んでいくのか」について解説します。
ボイスレコーダーの使い方レクチャー
んっ?と思うかもしれませんが最重要とも言えるかもしれません。笑
普段からレコーダーで録音する真面目な習慣を持つ人は少ないですよね?
少なくとも筆者は絶対やりません。
やっても絶対後から聞き返さないので。笑
そんな筆者でもHSKKは安心して受けられます。
録音方法をみっちり教えてくれるので心配はいりません。
教官のような人が使い方を1つずつ説明してくれるのでその通りに実践していきましょう。
ボイスレコーダーの録音テスト
レコーダーの使い方を教わったら今度はちゃんと録音のテストもやらせてくれます。
HSKKでは録音ができていないと大惨事になるのでこの辺りは親切に丁寧に進行されていきます。
ここでもし上手くいかなかったり少しでも疑問がある場合には手をあげて試験監督を呼びましょう。
全然恥ずかしいことではないし、この後の本番でトラブルが起きると大パニックになります。
名前・国籍等の個人情報を記入、録音
まずは試験と言うことで例によって名前や国籍、受験番号等の個人情報を信息卡と言うカードに記入していきます。
ここは特に説明する必要はないですね。
強いて言えば記入する名前と受験票・写真付き本人確認書類の名前が一致していないと受験ができなくなります。
1文字でも違うと受験させてもらえないと言うほど厳格なのでちゃんと記入するようにしましょう。
えっと、名前がよっひ
あっ。。。
とここでやることがもう一つあります。
名前、国籍、受験番号を音声でも聞かれます。
- 你叫什么名字?(あなたの名前は?)
- 你是哪国人?(あなたの国籍は?)
- 你的序号是多少?(あなたの受験番号は?)
これらをボイスレコーダーに録音していきましょう。
ちなみにこれが聞き取れなかったら詰みます。笑
まだテストではないのでもしかしたら試験官なんかが教えてくれるかもしれません。
特に③番の序号は普段あまり使わないので覚えておいた方が良いかもしれませんね。
いざ、試験!
ここまできたらさぁ!あとはただ試験に望むだけです。
全力で頑張りましょう。
放送で出題されるのでそれに対してボイスレコーダーに回答を全力で吹き込みます。
後はこの繰り返しです。
HSKKの試験内容
HSKK(HSK口頭試験)とは?の章でまとめた通りHSKKの試験内容には「復唱」「聞き取り」「要約」「朗読」「読み取り」などがありました。
ここではそれぞれの内容を見ていきましょう。
HSKKの試験内容:復唱について
復唱パートはその名の通り流れてきた音声をそのまま復唱してボイスレコーダーに吹き込みます。
例を挙げます。
音声:你好!我是铃木。请多关照。
受験者:你好!我是铃木。请多关照。
このように音声が流れて来たらそれをそのまま声に出して読むのが「復唱パート」です。
HSKKの試験内容:聞き取りについて
聞き取りは言わば質疑応答です。
こちらも例に挙げてみます。
音声:你喜欢吃苹果吗?(あなたはりんごが好きですか?)
受験者:我喜欢吃苹果。(私はりんごが好きです。)
このように聞かれた質問に答えていきます。
ただし、もちろん難易度はそれぞれの級で違います。
HSKKの試験内容:読み取りについて
読み取りはあらかじめ用意されている質問に対して自分なりの解答を1問2.5分以内で述べていきます。
例
問題:英語ではなく中国語を勉強する理由はなんですか?
受験者:因为(なぜなら)〜〜〜
内容が薄すぎると時間が余っちゃうし、濃すぎると時間が足りなくなるなどの問題が考えられますね。
日本語でも難しいのにこれを中国語でやるとなると非常に難しいはずです。
よく練習してから望みましょう。
HSKKの試験内容:要約について
こちらは高級にしかない問題です。
200文字程度の文章が3問あり、その内容を簡潔にまとめて述べると言う内容です。
しかも問題文は1回しか読まれません。
恐らくこちらがHSKK最難関であると言って良いと思います。
例として挙げるならちょうど今「HSKKの要約」について筆者が話している内容を簡潔にまとめて述べるような感じですね。
解答例
HSKKの「要約」は高級レベルにだけ出題され、200文字程度の文章3問から構成されている。
問題文は1回しか読まれないのでよく聞いてそれを簡潔に話さなければならない。
って言うような内容を中国語で話します。
HSKKの試験内容:朗読について
こちらはそのままです。
比較的長文ですが、書かれている内容をしっかり読んでいくだけです。
言葉を聞くだけでは簡単そうに感じるかもしれませんが、かなり準備をしていないと読み方が分からない単語もあるはずです。
むしろかなり準備をしても分からない単語はあるでしょう。
気にしすぎるのではなく「多分こんな感じで読む?」と誤魔化してどんどん読んでいきましょう。
テストなのである程度の減点はしょうがないです。前に突き進むのみですね。
HSKKの特徴・難易度
録音中は他の受験者にも声がもろに聞こえる
HSKKはこちらが非常にナンセンス。
1つの試験場に対して大人数がぶち込まれるんです。
なので当然、自分が録音中(回答中)は他の受験者も録音中(回答中)です。
人によってスピードや話す内容が違うので長さも変わってきます。
そうなると、「周りがシーーーんとしてる中1人だけ話して回答を聞かれる。。。」と言うケースが発生します。
とは言え同じレベルの試験を受けに来ている人の中で、「レベルが低すぎて楽勝」みたいな人はおらず、みんな同じ気持ちなので気にせず自分のペースで話し終わるまで頑張りましょう。
HSKKの難易度まとめ
レベル | 試験の難易度(目安) |
---|---|
初級 | 日常会話の聞き取り、会話ができる。 中国語が200語程度使えるレベル。 |
中級 | 中国語で中国語ネイティブと流暢にコミュニケーションが取れる。 中国語が900語程度使えるレベル。 |
高級 | 中国語で自分の意思や考えを不自由なく表現することができる。 中国語が3000語程度使えるレベル。 |
ここでは各級の扱える単語数をHSKKのサイトに照らし合わせた「◯◯語使えるレベル」と紹介しましたが、筆者個人の感覚としては正直記載した単語数では絶対に足りません。
HSKネット事務局
ネイティブと流暢なコミュニケーションが求められる中級の時点で3000語以上ぐらい必要かなと言うのが筆者個人の見解です。
もちろんどんな分野の単語が得意かによっても左右されますが、あくまでイメージとしてはこのように考えるのが妥当かと思います。
正直どの分野の問題が出題されるのか運の要素にもかなり左右されますが、高級の「自分の意思や考えを不自由なく表現できるレベル」をカバーするには5000語ぐらい必要な気がします。
とは言え満点を取る必要はなく60点以上で合格と言う試験なので、みっちり覚えていなくても分からない単語があった場合には他の言い回しに変えたりすることでグッと合格に近づけます。
HSKKを受ける必要性・メリット
皆さんお待ちかね、「結局HSKKを受けるとどんなメリットがあるのか?」ですが、
個人的な意見としては「あんまり役に立たないかな?」と言った印象。
筆者自身の実体験でもありますが、中国語関連の検定では名実No.1の筆記タイプのHSKでさえも日本企業の人事は把握していない事が多いです。
就職活動では中国語スキルのある人材を求めている多数の会社に応募しましたが、だいたい筆者の中国語レベルが「中国語検定で言うとどのぐらいなのか?」などと聞かれることが多かったです。
中国語検定は日本の協会が主催していて、同じく英語検定なんかもあるので一般的な日本人からすると難易度やレベルが掴みやすいんですよね。
中には募集要項に「HSK5級以上」などと記載されている場合もありますが、日本企業への就職を考えているのならば中国語検定の破壊力の方が抜群なのでおすすめです。
また、中国留学や中国の現地法人に就職を考えていると言う場合においても通常のHSKが証明となる場合が多くHSKKが活きる場面はまだまだ少ないかなと言った印象ですね。
とは言え知らないことを逆手に取ることもできます。
少し過大に説明するのが重要です。
- スピーキングのテストは難しくなかなかチャレンジする人はいない。
- 一般的な中国語試験には含まれていない「スピーキングテスト」にもチャレンジし、取得しました。
こんな感じで就職活動なんかでは「言い方を工夫する」のは非常に大切です。
物は言いようですね!笑
騙すと言ったらアレですが、希少価値としてアピールに繋げていきましょう。
これだけでも知らない人たちは「みんなが持っていないものを持ってるなんて凄いな」「努力家だな!」などと評価してくれるはずです。
結論
- HSKKを優先して受ける必要性はないが実力チェックにはなる。
- 通常のHSKに加えてHSKKも持っていれば付加価値としてアピールはできる。
以上になります。
繰り返しですが優先して受ける必要はないものの、HSKや中国語検定を受けて余裕があればHSKKもチャレンジしていきましょう。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回のまとめです。
- 初級から高級までの3段階
- 試験はボイスレコーダーへの録音で進行される
- HSKKを優先して受験する必要性はない。通常の筆記のHSKが証明となるケースがほとんどのため、まずはHSKor中国語検定を受験するべき。
以上となります。
いかがでしたでしょうか?
中国語を学んでいる皆さんの参考になれば幸いです。
中国語学習、引き続き頑張りましょう。
それではまた!