Simple is best!
中国語の不・没は難しく考える必要はなし。
特徴や雰囲気をイメージしよう。

「不」と「没」がどっちも中国語の否定系って言うのは分かるけど、どうやって使い分けるんだろう?

今までなんとなく使ってたけど、実際どんなルールがあるのかなぁ
中国語の「不・没」がどちらも否定系と言うことはおそらく皆さんもご存知のはず。
しかし明確な違いは実際にはあまり知らず、なんとなく使い分けていると言う人も多いのではないでしょうか?
なんて言っている過去の僕もそうでした。笑
そこで今回は曖昧な人が多い「不・没」の違いや特徴について解説していきます。
教科書に載っているような「助動詞の前は〜」とか「形容詞の前は〜」など、なるべく分かりづらい表現は使わずに説明していきますね。
それでは早速>>>

- 中国語の不・没の違い
- 不・没の使用例
中国語の不・没の違い

中国語の不・没の違いで大原則となるのは否定する対象が過去かどうかです。
対象が現在以降の場合→不を使う。
対象が過去の場合→没を使う。
例を挙げてみると、
- 我明天不去(明日は行かない)
- 我昨天没去(昨日は行かなかった)
- 我不吃臭豆腐(臭豆腐は食べない)
- 我没吃臭豆腐(臭豆腐は食べなかった)
これらのように使います。
こちらが「不・没」の大原則であり、一番頻出する使い分けのパターンなのでまずは過去か現在かと言う部分だけ意識してみましょう。
これだけで混乱することはほとんど無くなってくるはずです。
この大原則をお伝えしたところで引き続きそれぞれの特徴についても見ていきましょう。
「不」の特徴
不は主に「是の否定」「不去など動作の否定(現在以降が対象)」「暑い/寒い、丸い、可愛い、良いなどの日本語で「〜い」で終わるもの(いわゆる形容詞、ごめんなさいここは専門用語使いました。)」を否定する際に使います。
「没」の特徴
没は主に「所有(ある)」の否定で使いますが、一部例外もあります。
今天没昨天热
と言うようなケースです。
どのような意味か分かるでしょうか?
「不」の説明で暑いと言う単語(形容詞)は「不」で否定すると説明しましたが、このような例外では「没」も使えるんです。
日本語に直すと、「今日は昨日の暑さほど暑くない」と言う意味になりますが「昨日の暑さ」との比較になっています。
「暑い」と言う単語が「暑さ」に変わっているんですね。
つまり、実は暑いと言う単語が形容詞ではなくなり、程度を表す意味合いになっています。
このようなケースでは「没」も兼用することができます。
- 今天没很热(今日はそんなに暑くない)
- 今天不是很热(今日はそんなに暑くない)
これらはどちらも正解で同じ意味です。
ちなみに、同じような意味を表現する言い方として「A不比B〇〇」があります。
これを先程の例に当てはめると、
今天不比昨天热(今日は昨日ほど暑いと言う訳ではない)
となります。
一見同じように見えるかもしれませんが、否定に否定を重ねるようで若干くどいような言い方です。
単純に「今日は昨日ほど暑くない」と言いたければ、「今天没昨天热」と言うのがナチュラルに感じます。
不・没の使用例

あんまり説明だけだと分かりづらいと思うのでこんな感じで使うよ〜って言うのをいくつか参考例として挙げますね。
「不」の使用例
我不喜欢做运动(私は運動が嫌い)
你不要睡太晚(寝るの遅くならないにね)(夜更かしし過ぎないでね)
我不是小偷(私は泥棒じゃありません)
「没」の使用例
我没有带护照(私はパスポートを持っていません)
我对他没有好的印象(私は彼に対して良いイメージないなぁ)
你没考过日文考试吗?(日本語試験受けたことないの?)
プチテスト

さて、せっかくなので簡単にテストしてみましょう。
下線部に入るのが「不」か「没」かを考えてみてください。
不の声調変化

ちょっとしたおまけ情報ですが、中国語の「一」と「不」は後ろの単語の声調によって声調が変化します。
もっと具体的に言うと後ろの単語が4声だと「一」と「不」は2声になります。
- 不热
- 一样
ご覧のように热や样のように4声の単語(漢字)の前では2声になっています。
もちろん実際に発音する際にも2声で発音しなければならないので注意するようにしましょう。
声調って中国語特有で勉強したての頃は結構難しいんですよね。。。
中国語の声調の覚え方・練習方法はこちらへどうぞ。
まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。
最後のまとめです。
「不」「没」の違いの大原則
「不」「没」の違いの大原則は対象が過去かどうか
暑くない、丸くないなど(形容詞)を否定する場合は「不」を使う。
ただし例外があり、
今天没昨天热(今日は昨日の暑さほど暑くない)
と言うように「暑さ」と言う程度を表す場合は「没」を使うことも可能。
以上となります。
特に重要なのは大原則の過去かどうかと言う部分。
もし、混乱したらまず一度「対象が過去かどうか」考えてみましょう。
それではまた!
