中国語の基礎にして最も大切な要素。
声調をマスターして
自然な中国語へ!

声調が上手くできない…助けて

4声のコツ、ついでに声調のルールも教えておくれ。
声調は日本語には馴染みがなく、とっつきにくい部分ですよね。
僕も勉強したての頃は苦しみました。
どうしても声調がズレちゃったり、それどころか自分の声調がそもそも合ってるのかすらイマイチ分からなかったり…笑
今回は声調のマスターを目指して習得方法を紹介していきます。
また、声調のルールや符号の付け方・コツについても紹介するのでぜひ最後までご覧ください。
それでは早速>>>

- 声調のルール
- 声調の習得方法
- 1声から4声までのコツ
声調とは?

中国語は1つの漢字に対して読み方と特定の音をセットで覚えなければなりません。
声調とは中国語に欠かせないこの4つ+1の音を表します。
また、一部の漢字は例外的に複数の音を持っています。
これらの漢字の事を中国語では「多音字」と呼びます。
声調のルール

声調のルールを3つ紹介します。
- 種類は第1声〜第4声に加えて「軽声(けいせい)」の5つ
- 声調変化
- 声調符号を付ける位置
では、それぞれ解説していきます。
声調は5種類
中国語の声調(音)は第1声〜第4声、加えて「軽声(けいせい)」を含めると全部で5種類です。
その中でも特に1〜4声までの音をどれだけ忠実に再現できるかがポイント。
それぞれの音のイメージはこのような感じ。

中国語では同じ読み方でも音が変わるだけで意味が変わってしまう場合があります。
买(買う) 例文:我买东西(私は物を買う) | 卖(売る) 例文:我卖东西(私は物を売る) |
眼睛(目) 例文:你的眼睛很好看! (あなたの目は綺麗ですね!) | 眼镜(メガネ) 例文:你的眼镜很好看! (あなたのメガネは綺麗ですね!) |
このように音を間違えると自分が伝えたかった内容と違う意味で伝わってしまいます。
とは言え、「声調の正確さは非常に大切だが、とらわれ過ぎないようにする」と言う事も頭に入れておいてもらえると良いです。
なぜなら中国語には多くの方言があり、地域によっては声調が違う・そもそも中国人でも分からないと言うケースが多いからです。
中国大陸の中国語・台湾の中国語・台湾語の関係性などはこちらを見てみて下さい。
声調にあまりにも時間を取られてリスニングや会話の練習ができなくなる方がデメリットが大きいので、
大切ではあるが少しでも早く次のステップに進むと言う事を意識しておきましょう!
声調変化
中国語では3声の後に3声が続くと「声調変化」と言うものが出現します。
具体的に言うと、3声が連続した場合前の3声は2声で発音します。
例: 你好
皆さんにもおなじみの「你好」と言う単語も実はこの声調変化の良い例です。
表記上はあくまで3声✖️3声になりますが、実際に話す際には
你好 níhǎo
のように2声✖️3声になります。
声調符号を付ける位置
先程から度々使用している「ǎ」「ǐ」などの上に付いている声調符号。
実はこの声調符号を付ける位置にも細かいルールがあります。
具体的には、母音の上にのみ記載可能となります。
中国語の母音はa,o,e,i,u,üの6つ。
さらにまたルールがあります。
- 母音が1つの場合はその母音の上に記載
- 母音が複数の場合は優先順位の高い方に記載
母音が1つの場合
母音が1つの場合はその母音の上に声調符号を付けると言うことだけ覚えてもらえれば問題ありません。

母音が複数の場合
母音が複数の場合は明確な優先順位があらかじめ決まっています。
- aが最優先
- aが無ければoかeの上 ※oとeが同時に出現することは無い
- 母音がuとiの2つの場合は後ろの方につける



それではここでクイズです。
こちらの漢字「谁 shei」はどこに声調符号をつけるでしょうか?
正解は…

「shéi」とeの上に付けるのが正しいです。
一応解説すると、
- aが無いので次の条件に移動
- oかeがあるのでこちらの上に記載
と言う流れになります。
声調の習得方法

では、ここからはオススメの声調の覚え方について紹介します。
本題に入る前に…
声調が上手くできないと悩んでる方はまず問題がどこにあるのか切り分ける必要があります。
一言で声調が上手くできないと言っても人それぞれ別の問題の可能性があります。
例えば、
- 3声を言う時に2声のようになってしまう
- 文章を音読すると声調がどんどんズレていってしまう
こちらの例を参考にすると、①は基礎部分でつまづいてるが
②の方は基礎は基本的に問題ないが、文章を読んだり実際の会話で少し長い文を話すとズレてしまう
と言うように対処しなければいけない問題が変わってきます。
1声〜4声を確実にマスターしなければいけないのは①の方のように、まだ自分が言うべき声調を正しく発音できない人が優先してやらなければいけない勉強です。
※②のように文章の音読や会話の際にズレてしまうと言う人は別の問題の可能性大
- [①のような方]まずは1声〜4声を確実にマスターする
- [②のような方]単語別で声調を完璧にする
- 新規単語の勉強をする際は必ずセットで行う
- シャドーイングで覚える
以上のような事を把握して頂いたところで1つずつ解説していきます。
また、いずれの学習方法でも必ず声に出して練習が必要です。
まずは1声〜4声を確実にマスターする
中国語の基礎部分であり、どんな人も必要な勉強です。
基本的にmā má mǎ màとmaを使用して覚えていきます。
どの参考書でもおそらく同じものが登場するので、参考書を一冊用意し(必ず音源があるもの)練習が必須です。
まずはこの4つの音を音源で聴き、一つずつ声に出してマスターしましょう。
この時、ちゃんと発音できてるか分からない場合は自分の声を録音して音源と一致しているか確認するようにして下さい。
また、いきなり単語で直接練習するのではなくこのmaを使用し、それぞれの音を正しく発音できるようになってから単語での練習に入っていくのが大切です。
単語別で声調を完璧にする
少し長めの文章や会話の際にズレてしまうと言う方はまずは単語ごとの声調を完璧にしていきましょう。
僕自身も昔、基礎部分はできるのに文章になるとズレてしまうと言う現象が度々発生しました。
このようなケースではまずは細かく区切り、その次にそれぞれの単語を繋げて読むと言うような方法を実践することで悩みを解決できますよ。
新規単語の勉強をする際は必ずセットで声調を覚える
こちらは声調を覚える方法と言うよりかは少しでも早く声調の学習を終えるために必要な要素です。
中国語を学習していると、後から「あれっ?この漢字って2声だっけ?」と言った事が多々あります。
このような事象が出てくる度に検索するなり聞くなり時間と労力を使う必要が出てきます。
1回1回は少しの時間でも頻度が多いとかなりの時間・労力を使ってしまっている事になります。
「勉強してるのに全然覚えられていない…」と言ったモチベーションにも関わってくるので、新規単語の学習をする際はどの漢字が何声なのかしっかり覚えていきましょう。
また、異読音(いどくおん)と言う普通と違う読み方をするケースはたまにありますが、一度それぞれの漢字の声調を覚えてしまえば他の単語の学習の際にも流用していけるので効率がかなり良くなります。
シャドーイングで覚える
こちらは少し上級者向け(中級者以上辺りから)になりますが、シャドーイングをしながら声調の勉強を進めるのは非常に効率が良く、さらに一石何鳥ものメリットがあります。
シャドーイングのやり方はこちらの記事で紹介していますので、ぜひお立ち寄り下さい!

1声から4声までのコツ

ここからはそれぞれの音を発音するコツについて紹介していきます。
1声のコツ

高く平たい音を出し続けて下さい。
蚊が出すモスキートーンと同じイメージ
1声は高く平たい音です。
紹介した通りモスキートーンのようなイメージですが、あの「キーーー」と言う嫌なイメージをそのまま声に出して練習してみて下さい。
それが1声です。笑
2声のコツ

低めから一気に上に持ち上げてみましょう。
めちゃくちゃキレてる人の「はぁ!?」のイメージ
街中で店員さんなどにめちゃくちゃキレてるおじさんとかいませんか?
あの人達が言う「はぁ!?」がまさに2声です。笑
あの怒ったイメージを真似して発音練習してみて下さい。
3声のコツ

とにかく低めに抑えて下さい。
めちゃくちゃ疲れた後のため息「はぁ~ぁ…」のイメージ
めちゃくちゃ疲れた時にふと「はぁ~ぁ…」とため息をつく事ってありますよね。
このイメージなんですが、3声は注意点があります。
実は参考書なんかでは「最後にちょびっと音を上げる」ように紹介されているかと思います。
しかしこれは意識しなくて良いです。
重要な事はとにかく低く抑えること。
とにかく低く抑えることで苦しくなり最後が自然と少し上がるような感じになります。
これが正しい3声です。
反対に、意識的に最後を上げようとすると不自然な感じになります。
とにかく低く抑える事だけ意識して下さい。
4声のコツ

高い音から一気に落としましょう。
久しぶりに会った友人に「おう!!」と言うイメージ
今度は久しぶりに会った友人に「おう!!」と言うイメージです。
その中でも特に本当に久しぶりでしかもこんなところでと言ったシチュエーションで再開した時のイメージです。
思わずとても大きな声で「おう!!!」と言っちゃいますよね。
これが4声です。
軽声
軽く添えるだけ。
何か思いついた時の「あっ」のイメージ
軽声は簡単です。
本当に軽く添えるだけで大丈夫。
余計な音はつけないでください。
まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。
今回の記事のまとめです。
- 声調は全部で5種類。1声〜4声+軽声
- 3声が連続すると声調変化が起きる
- 声調符号をつける位置にもルールがある
声調をマスターするうえでは問題点を切り分けることが大事。
声調を習得する方法は、
- まずは1声〜4声を確実にマスターする
- 単語別で声調を完璧にする
- 新規単語の勉強をする際は必ずセットで声調を覚える
- シャドーイングで覚える
1声〜4声+軽声のイメージ・コツは、
- 1声=蚊が出すモスキートーンと同じイメージで、高く平たい音を出し続ける。
- 2声=めちゃくちゃキレてる人の「はぁ!?」のイメージで、低めから一気に上に持ち上げる。
- 3声=めちゃくちゃ疲れた後のため息「はぁ~ぁ…」のイメージで、とにかく低めに抑える。
- 4声=久しぶりに会った友人に「おう!!」と言うイメージで、高い音から一気に落とす。
- 軽声=何か思いついた時の「あっ」のイメージで、軽く添えるだけ。
以上です。
今回の記事が皆さんの学習に役立っていれば幸いです。
一緒に中国語学習頑張っていきましょう!
それでは!
